2010年9月3日金曜日

第八話:あらすじ

伊達一義(堺雅人)は、法から逃れた者を殺害していた日向光明(忍成修吾)に撃たれ、負傷する。すると、そこに日向の兄・吉住武徳(飯田基祐)が現れ、伊達が落とした銃を拾い、それが麻酔銃である――つまり、これまで制裁を加えた人間が殺されていないことを知ってしまう。

一方、目を覚ました久遠健志(錦戸亮)は、付近で倒れている日向を見つけ、伊達の所在を尋ねる。しかし、日向は、自分も久遠と同じ男に襲われて倒れていたので知らないとウソをつく。

そんなとき、久遠は伊達のものと思われる血痕を見つけたどっていく――と、血文字で「YT」と書かれた段ボールに行き当たる。

捜査一課では、伊達不在のなか、前夜に起きた木本志保というスナック経営者殺害事件についての会議がはじまった。宮城あすか(杏)は、志保と店の常連客・宮前史人が口論をしていたという証言を報告。すると、宮前にアリバイがあるにもかかわらず、日向は宮前の犯行だろうと、決めつける。

その頃、久遠は三上国治(大杉漣)から、「YT」を指すと思われる吉住が、日向の腹違いの兄だと聞かされる。しかも、ふたりは幼い頃にそれぞれの母親を殺されていて、立件はされていないが、容疑者は父親だったという。そして、5年前、その父親を裁いたのが三上なのだという。

同じ頃、伊達は、吉住から父親の居場所を教えるように、と暴行を受けていた。吉住と日向は、父親を捜し復讐するために刑事になった。そして"神隠し"を模倣したのも、伊達らを誘い出して父親のことを聞くためだったという。父親が殺されていれば、それで納得するつもりだったが、"神隠し"に遭った後、どこかで生きているならば、自分たちの手で殺す――。そういって、吉住は執拗に伊達に父親の居場所を迫った。

そんなとき、吉住の携帯に所轄のトップから連絡が入り、吉住は伊達を残してその場を立ち去る。と、そこへ、やってきたのは久遠と三上だった。吉住に連絡が入ったのは、三上の手まわしだったのだ。ふたりは、倒れていた伊達を救助し、極秘入院させる。

宮城夏樹(丸山智己)殺害事件を追う片桐冴子(りょう)は、井筒将明(鹿賀丈史)を呼びだすと、夏樹が借りていた貸金庫に預けられていたCD-ROMを見つけたことを明かす。そして、その中身が何なのか教えてほしいと迫る。

同じ日の夜、「悪人に制裁を」と書かれたメッセージとともに、宮前が殺害された。犯人は、一連の事件と同様、日向だった。これにより、スナック経営者・志保殺害の件は、被疑者死亡で書類送検されてしまう。しかし、何かが引っ掛かるあすかは、久遠に現場で採取した宮前の足跡の鑑定を頼む。すると、歩数や足の重心のかけ方の違いから、何者かが宮前の靴を履き、足跡を残した上で志保の殺害に及んでいたことがわかった。再度、聞き込みをした結果、店に勤めるホステスが犯行を自供した。

この報告を聞いた吉住は、無実の宮前を殺害した日向を責める。しかし、日向は、世の中は自分たちを必要としている、とまるで悪びれる様子がない。そんな日向に吉住は激怒。すると、日向は吉住に落ち着くように言うと、飲み物を差し出す。そこには毒が入っていて、飲んだ吉住は絶命する。

翌日、冴子は入院中の伊達を訪ねると、あすかに渡して欲しいとCDを差し出す。そんな冴子の表情から何かを感じ取った伊達は、何かあったのか、と尋ねるが、冴子は答えることなく病室を後にする。

一方、死亡した吉住は、日向の工作により、一連の制裁事件の犯人に仕立て上げられたうえ、自殺した、とされてしまう。そんな様子を見ていた日向のもとに、根津美代子(尾野真千子)から連絡が入る。夫を殺害された美代子は、事件を担当した日向に「犯人を殺してやりたい」と言ったばかりに、日向のアリバイ工作に加担させられていた。しかし、思い悩んだ末に、警察に自首することを決めた、と日向に伝えたのだ。日向は美代子に思いなおすように言うが、美代子の決意は固かった。すると、日向はもう一度だけ話がしたいと言って、とある倉庫に美代子を呼び出す。

倉庫にやってきた美代子に、日向は銃口を向ける。と、そこに伊達と久遠が現れた。これ以上、罪を重ねるな、と制止する伊達に、日向は自分は伊達の代わりに制裁行為を行っているだけではないか、と言い放つ。そして、伊達自身が、自分の行いが正義といえるかどうか迷っているはずだ、とたたみかける。伊達は、自分のしていることが正義だとは言わないが、それでも裁かなければいけない現実があるのだ、と反論する。

そのとき、伊達の脳裏に、3年前、初めて制裁を行った日の記憶がよみがえる――。三上に渡された麻酔銃で狙いを定めたのは、伊達の両親のほかにも多くの人間を殺害しながら、法から逃れていた灘木剛士(斎藤歩)だった。"神隠し"に関わっていると知った三上から事情を聞いた伊達は、迷いながらも、ついに発砲した。

そして、伊達は、日向にも麻酔銃を撃つ――。

その頃、捜査一課にいたあすかは、冴子から渡されたCDのケースを開ける。と、中にはCD-ROMと、冴子からのメッセージがあった。

伊達と久遠が、眠らせた日向を車のトランクに積み込んだとき、伊達の携帯が鳴った。相手は冴子だったが、会えないか、というその声からは異変が感じ取れた。伊達は急いで現場に向かうが、冴子は腹部から大量の血を流し瀕死の状態だった。誰にやられた、と聞く伊達に、冴子は「夏樹もこうやって殺されたんだね」と力なく答える。そして、ほどなくして、動かなくなった。

と、そこに、あすかがやって来る――。


(以上公式サイトhttp://www.fujitv.co.jp/JOKER/index.htmlより)


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