2010年8月11日水曜日

第五話:あらすじ

伊達一義(堺雅人)は、無差別殺人犯・椎名高弘(窪田正孝)が、どうやって心神喪失を装っていたのかが気にかかる。宮城あすか(杏)は、精神鑑定士を上手くだましたのでは、と言うが腑に落ちない。

そんな折、練炭自殺を図った男女3人の遺体が発見された。3人は、昨年起きた、高校生殺人事件の被害者家族だった。被害者家族がなぜ――と驚くあすかに、久遠健志(錦戸亮)は、3人の個人的な問題を派手に書きたてた週刊誌の記事を見せる。伊達は、たとえ記事が真実だったとしても、一家心中を図るまで追い込まれた理由が気になる。すると、記事を見ていたあすかが、伊達を呼ぶ。なんと、高校生殺人事件の加害者の弁護士と、椎名を担当した弁護士が同じだと言うのだ。

早速、伊達とあすかは、弁護士・氷川成美(鈴木砂羽)を訪ね、被害者家族がバッシングを受けるようになった原因が、成美の発言にあったのでは、と切り出す。しかし成美は、それを一蹴。さらに、椎名の鑑定も、心神喪失で間違いはないと自信を覗かせる。そんななか、片桐冴子(りょう)から、椎名の鑑定を行った精神鑑定士・幸田弘道(小須田康人)が行方不明になっているとの情報が入る。伊達と同様、椎名の偽装だけで鑑定結果が誤魔化せるはずはないと感じていた冴子は、鑑定士に目を付けたのだ。

翌日、伊達とあすかは、幸田の自宅を訪ねる。妻・京香(春木みさよ)は、最近、幸田の様子がおかしかったと証言。伊達らが自宅を調べると、金庫から京香に宛てた遺書が見つかり、そこには、椎名の精神鑑定結果を改ざんしたと書かれていた。遺書を見つけたことで京香は動揺するが、伊達は、遺書は人目につきやすい場所に置くものだから、金庫にあったということは自殺の前段階だと考えていい、と話す。さらに、金庫には預金通帳があり、そこに氷川弁護士事務所から 500万円の入金記録があった。ところが、同じ日にその全額が、柿原沙世という人物宛てに振り込まれていた。

その後、伊達が柿原沙世(菅原禄弥)を取り調べたところ、沙世はいわゆる美人局で、幸田と撮った写真をネタに500万円を要求していたことがわかる。しかし、沙世は、金は好意でもらったものだと主張。そんなところへ、沙世の担当弁護士だといって成美がやって来る。

伊達は、幸田に精神鑑定の改ざんを引き受けさせるために、成美が沙世を幸田に接近させたと確信。伊達の主張を聞いた成美は、自分は幸田に、椎名をどうしても勝たせたい、希望の報酬を支払うから力を貸してほしいと言っただけで、改ざんを頼んだ覚えはない、と言い切る。

その頃、あすかは冴子に呼び出され、ある原稿を手渡され、見返りにあすかの兄・夏樹(丸山智己)の事件を一緒に調べてほしいと言われる。冴子が追う"神隠し"が、夏樹が殺害された頃から始まっているため、夏樹の事件に"神隠し"にたどりつくヒントが隠されているかもしれない、と言うのだ。

そんな折、幸田から電話があった、と京香から伊達に連絡が入る。幸田は、自分がやったことは決して許されないことだ、と自殺を思わせる口ぶりだったと言う。その通話記録から、幸田は三浦海岸の公衆電話からかけていたことがわかり、来栖淳之介(平山浩行)らが急行するが、現場に幸田の姿はなかった。

幸田が京香に電話をする前に、成美に電話をしていたことを知った伊達は、成美に幸田の居場所を教えてほしいと頼む。幸田を見つけ真実を聞きたいという伊達に、成美は、鑑定結果を改ざんして自責の念にかられ、自殺を思い立ったというのが真実だろう、と平然と言う。伊達は、成美が沙世の強請りを利用して椎名の鑑定結果を改ざんさせ、今度はその改ざんを理由に自殺を強いたのだ、と成美に迫る。成美は、そんなことで自殺はしないだろう、と言うが、伊達は、幸田は妻を巻き添えにすることに耐えられず、死を選ぼうとしているのだ、と答える。

その頃、あすかは、京香から幸田の居場所のヒントを聞いていた。そんななか、京香は夫がどうして脅されたくらいで死のうとしているのか理解できない、と話す。するとあすかは、迷いながら、「精神鑑定士の妻 息子を殺した過去」と書かれた原稿を差し出す。それは、冴子から渡されたもので、そこには、3歳のときに事故で亡くなった幸田夫妻の息子・伊吹に関することが書かれていた。伊吹は事故死だが、京香に落ち度があったかのように書きたてている原稿が世の中に出たら、京香が傷つくと思った幸田は、それを出版させない約束を成美とした代わりに死を選ぼうとしていたのだ。

その後、伊達の説得で、成美は幸田が三浦海岸の漁協跡にいると明かし、連絡を受けた久遠、来栖らが急行する。しかし、そこに幸田はいなかった。と、あすかから、幸田があるホテルにいることが確認されたと連絡が入る。ところが、来栖らが着いたときには、幸田は自殺を図っていて、かろうじて息はあったが、病院に搬送される前に死亡したという。

成美は、時間を稼がせるために、わざと違う場所を教えたのだ。伊達に幸田の死を告げられても、成美は表情を崩すこともなかった。

その夜、事務所にいた成美のところに、黒づくめの伊達と久遠が現れる。伊達は、幸田を自殺に追い込んだのは成美だ、と迫るが、「だったら何?」とまるで悪びれる様子もない。そして、自分は法には触れていないし、法を犯さなくても人は殺せるのだ、と言い放つ。伊達は、そんな成美に銃口を向けると「お前に明日は来ない」と言い、発砲する――。

その頃、県警本部でひとり夏樹の事件の捜査資料を見ていたあすかは、資料が1枚抜かれていることに気づく。すると突然、肩を叩かれた。そこには、井筒将明(鹿賀丈史)が立っていた。

(以上公式サイトhttp://www.fujitv.co.jp/JOKER/index.htmlより)


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