2010年8月7日土曜日

第三話:伏線?セリフ集

 
久遠「なんだ生きてんじゃん。トドメ刺せよ」

(春日の胸元に刺さっているものを見て)

久遠「麻酔弾?初めから殺す気なかったってこと?…こんなヤツ生かしといてどうすんだよ?」

伊達「何をしにきた?」

久遠「こう見えても俺警官だよ?見逃す訳にはいかない。…なぁんてね。別に咎めにきたわけじゃないんだよ。…俺も一緒にやってやるよ。悪党退治。何か面白そうじゃん。のうのうと生きてる犯罪者に正義の鉄槌を!みたいなさ。こういうの一人よりも二人のほうがさ…」

(伊達の拳が久遠のみぞおちに入り久遠が倒れる)

伊達「…君は俺とは違う」

***********************************************************

<20年前>

伊達「別にいいですよ。様子見に来なくても」

三上「まあそう言うなよ」

伊達「俺が他の奴らと違うからでしょ。あなたのおかげで罰を受けずに済んだ。でも俺は普通じゃない!壊れてる」

三上「何度も言ってるだろ。あのヤクザは一命を取り留めた。別に殺した訳じゃない」

伊達「でも人を刺した!…もう構わないでください」


***********************************************************

来栖「課長、春日に捜索願が出されたそうです。…課長、神隠しってご存知ですか?」

井筒「知ってるよ。正義のヒーローだろ」

***********************************************************

(バーmikamiに久遠があすかを連れてやってくる。伊達は久遠と飲むはめに)

久遠「じゃあ冴子さん知ってますか?伊達さんの秘密」

冴子「秘密?」

(三上と伊達の顔色が変わる)

久遠「伊達さんね…。おしっこ漏らすんスよ」

冴子「うっそ~」

あすか「あれやっぱり漏らしてたんだ~」

久遠「(小声で)よかったネ、バレなくて。でも俺結構しつこいから」

(久遠、楽しそうな笑顔をうかべる)


***********************************************************

(現場に久遠が遅れてやってくる。伊達の姿を見つけて馴れ馴れしく肩に手を置く)

久遠「さ、やっちまおうか」

(伊達、少々忌ま忌まし気)


***********************************************************

(猪俣の押収品を前に)

久遠「アンビリーバボーなネタがもうひとつ。亡くなった内海晴香の身体には痣があった」

あすか「これも猪俣が?」

久遠「…こいつが生きてたら俺が殺してやったのに」

***********************************************************

(犯人は猪俣だというあすかに伊達は手品で花を出してみせる)

伊達「花なんて出るわけがないと思ったでしょう?そういう思い込みが捜査の命取りになる」

***********************************************************

(3バカが井筒に詰め寄って)

堀田「無理心中で片付いたヤマ、なんで洗いなおしてるんですか?」

来栖「今回に限ったことじゃありません。いつもあいつだけ単独行動して。…仮にも俺達の班長なんですよ?!」

井筒「まあまあまあ、伊達には伊達の考えがあるんだよ」

あすか「ただいま戻りました」

「伊達さんは?」

あすか「出掛けました。キャバクラに」

来栖「あんの野郎っ」

***********************************************************

冴子「私がここにいたときから噂ありましたよね」

井筒「警察が証拠不十分で立件出来なかった容疑者が行方不明になるっていうアレか?」

冴子「はい。これ見てください。立件出来なかった容疑者の所在を探ってみたんです。そしたら過去5年の間に少なくとも17人の容疑者が行方不明になっています。しかも私がいた頃に起きたこの2つの事件はマスコミに発表されていません」

井筒「警察の内部の人間がパクれなかった容疑者を密かに始末している、そう言いたいのか?」

冴子「可能性はあると思います」

井筒「警官がそんなことするわけないだろう」

冴子「私が調べたところ神隠しが始まったのは宮城夏樹が殺された事件の頃からなんです。あの事件は迷宮入りになりました。当時、上層部の圧力で事件をもみ消したという噂もありましたよね」

井筒「何が言いたい」

冴子「あなたはあの事件の容疑者の一人でした」

井筒「私を疑ってるのか?」

(冴子、じっと井筒を見つめる)

井筒「特大スクープ…期待してるよん」

***********************************************************

伊達「つづきは明日にしよう」

あすか「もしかして…」

伊達「そう、キャバクラ」

あすか「サイテー…」

久遠「伊達さん!」

(伊達、僅かに警戒しながら振り向く)

久遠(含み笑いを浮かべながら)「いってらっしゃぁい」

***********************************************************

久遠「あの、伊達さんの両親って殺されたんスか?」

井筒「何だよ急に」

久遠「いやちょっと調べてみたら、25年前に起きた被害者の名前が伊達さんの両親と同じだったんで」

井筒「25年か、もうそんなに前になるか。借金の保証人になったばっかりにな」

久遠「その事件が今の伊達さんを作ったってことなんすかね」

井筒「まあ警官になるきっかけのひとつにはなっただろうなあ。目の前で親を殺されたんだからな」

(井筒の言葉が久遠の中の何かに触れる)

***********************************************************

あすか「警察は被害者や残された遺族にとって最後の砦だと思ってました。でも現実は権力に屈したり状況証拠じゃ立件出来なかったり。目の前に犯人がいるのに捕まえられないなんてくやしいですよ」

伊達「しょうがないよ。これが現実だよ」

(伊達が廊下を曲がるとそこに久遠が立っている。しばし視線が合うが伊達はそのまま久遠の前を通りすぎて歩いていく)

久遠「山原を裁くんなら手伝うよ」

伊達「何の話かな」

久遠「とぼけないでよ。言っとくけどあんたに選択肢ないよ。こっちはいつパクったっていいんだから」

伊達「だったら捕まえればいい。悪いが君と組むつもりはない。君には無理だ」

***********************************************************

あすか「どうして犯罪者が野放しされなきゃいけないんですか。許せません」

冴子「その口調、兄貴そっくりだね。何があったか知らないけどさ警察のヤマなんかそんなもんだよ。事件の3割でも解決できれば上出来」

三上「さすが元警察官のセリフは重みがあるねえ」

冴子「マスターだって元刑事じゃないですか」

あすか「そうだったんですか?へえ」

冴子「まあきっと一番悔しがってるのはあいつだと思うよ」

***********************************************************

(夜、伊達が一人で残業しているとき携帯電話が鳴る。相手は久遠)

伊達「どうした」

久遠「そっけないなあ。いまパソコンそばにある?あったらメール開いて欲しいんだけど」

(電話が切れる。メールにあったURLを開くとライブカメラに写った久遠の姿が)

久遠「伊達さぁん!」

(手を振る久遠の背後には椅子に拘束された山原の姿が)

久遠「ほら、見えた?俺が吐かせてやろうと思って」

(伊達の顔色が変わる)

***********************************************************

久遠「一目でわかるよ、人の痛みがわからない下衆野郎は」

(山原、ふと何かに気づき笑い出す)

久遠「何笑ってんだよ」

山原「背中の傷。それと同じものをうちの生徒にも見たことがあるよ」

(久遠の表情が僅かに強張る)

山原「君は人の痛みがわからない下衆野郎の被害者なわけだ。実際に残ってる傷だけじゃない。君たちは心にも深い傷を負ってんだよなあ?誰にやられた?同級生か?教師か?それとも親か?」

(久遠、一瞬奥歯を噛み締める)

山原「ははっそうか!親から虐待を受けたんだなあ。君は隠してるようだけどバレバレなんだよ。コンプレックスの塊が歩いてるようなもんだ」

久遠「…うるせえ」

山原「コワイんだろ?自分が他のやつらと違うことに怯えてんだよな」

久遠「うるせえってんだろ!」

山原「(久遠の言葉に被せるように)強がんなよ!自分を傷めつけた親に仕返しも出来なかったくせに。君は弱虫なんだよ!ははは!」

(久遠立ち上がって山原を殴りだす。それを見た伊達、久遠と山原の元へ向かう)

***********************************************************

(久遠、山原に銃口を向ける)

伊達「久遠!やめろ!」

久遠「こんなやつ生かしとく価値ねえよ」

(久遠の背中の酷い傷痕が伊達の眼に入る)

久遠「許せねえんだよ。こういう罪を罪と思ってない人間が。こんな風に悪人を捕まえられない世の中が」

(拳銃を両手で握り直し照準を合わせる久遠を見て、山原がとうとう自供を始める)

伊達「…君のやり方は間違ってる」

久遠「わかってるよ。でもあんたには知ってもらいたかった」

***********************************************************

久遠「ふざけやがって!」(銃口を山原に当てる)

伊達「やめろ!撃つな!」

久遠「なんで彼女に暴力を振るった!」

山原「あの女が悪いんだ。…僕のいうことを聞かないから」

久遠「おまえに殴られても蹴られても、それでも耐えてた彼女の気持ちがわかるか?…わかるわけねえよなあ!」

(久遠が引き金を引く瞬間、伊達が体当して久遠を止める。銃弾は逸れて試験管やビーカーが割れる)

伊達「殺しちゃいけない。終わりのない苦しみを味あわせるんだ。被害者たちのように。…こいつに明日は来ない」

***********************************************************

(逃げようとする山原を気絶させて)

伊達「こいつに明日はこない」

久遠「…伊達さん。あんたは俺と違うって言ってたけど、俺も普通じゃねえんだよ。苦しいんだよ。自分がどうにかなっちゃいそうで」

***********************************************************

<20年前>

伊達「ほっといてくれよ!俺の苦しみなんて誰もわかってくれない!」

三上「いいか!もしおまえが刺してなければあのヤクザは逃げ延びて、また同じように誰かを殺してたんだ!おまえは正義のために戦っただけだ。おまえが苦しんでるなら、痛みを抱えてるなら、俺が一緒にせおってやる!」

***********************************************************

(通帳と印鑑を久遠に差し出して)

伊達「内海晴香のご両親に届けてくれ。それが最初の仕事だ」

***********************************************************

久遠「(気絶した山原を見ながら)こいつ、どうする気?」

伊達「彼らに待っているのは終身刑だ」

久遠「終身刑?」

伊達「社会に出ることはもう二度とない。ある場所に閉じ込められて一生を過ごす。法で裁けない者を裁く。もちろん決して許されることじゃない」

(埠頭につくとそこには三上の姿が)

***********************************************************

目次に戻る

人気ブログランキングへ

フジテレビ・オン・デマンドジョーカー許されざる捜査官
一話315円、全話1575円